奈良・海龍王寺で海の平穏祈る「四海安穏法要」 能登半島復興も祈願
2024年04月22日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
海の平和などを祈る「四海安穏祈願法要」が18日、奈良市の海龍王寺で営まれた。今年は能登半島地震で亡くなった人の冥福と被災地の復興なども祈願した。
奈良時代に遣唐使船で中国・唐に渡った僧、玄昉は、嵐の中海龍王経を唱えて無事に帰国した後、同寺の初代住職となって遣唐使の安全を祈るようになったという。その後法要は途絶えたが、海の安穏や航海の安全などを祈願するため、平成16年に復興した。
この日は、本堂の仏前に宮城県・気仙沼港や北海道・網走海岸、鹿児島・種子島東海岸などから寄せられた海水が入った容器が供えられ、海龍王寺の石川重元住職ら僧侶が読経した。石川住職は「1300年前にも苦難を乗り越えた精神性を奈良から発信したい」と話した。