奈良・川上のアユを橿原神宮に奉納し、豊漁と無事故を祈願 中奥川の漁解禁は6月2日
2024年05月29日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
アユ釣りのシーズンを迎え、奈良県川上村を流れる紀ノ川(吉野川)水系・中奥川のアユが、同県橿原市の橿原神宮に奉納された。中奥川では6月2日にアユ漁が解禁され、漁期中は関西一円から釣り客が訪れる。
神武天皇が大和平定の折に当地のアユで勝敗を占った―などとする故事にちなみ、川上村漁協が地元の丹生川上神社上社を通じて神武天皇ゆかりの橿原神宮へ奉納することに。神楽殿で今月25日に「初鮎奉献祭」が営まれ、その日の朝に試し釣りしたアユ18匹が神前にささげられ、参列者らが豊漁と釣り人たちの無事故を祈願した。
橿原神宮では、岐阜・長良川の「鵜飼開き」で捕ったアユを奉納する初鮎奉献祭が毎年の恒例行事となっている。吉野川のアユによる奉献祭は初めてという。
県内の河川では今月26日以降、7月中旬までにアユ漁が順次解禁される。同組合は4月中旬に稚アユを放流したが、「成育は遅れ気味で例年に比べてやや小ぶり」と堀谷正吾組合長。それでも「川上村はアユの成育には好環境。今後も橿原神宮への奉納を続け、川上のアユをPRしたい」と話している。