住民手作りの「かまどベンチ」も 平群町・道の駅「大和路へぐり」に防災用多目的広場
奈良県平群町の道の駅「大和路へぐり」敷地内に防災用の多目的広場が整備され、地元住民による手作りの「かまどベンチ」が置かれた。通常はペットなどとの休憩スペースに、災害が発生すれば防災拠点としての活用が期待されている。
新たに誕生した多目的広場は、同施設第1駐車場の南側300平方㍍。植栽を撤去し、れんが積みのかまどベンチ1基を設置した。ペットを連れた来場者が多いことから、平時はペット同伴の休憩利用を想定し、今後人工芝を敷く予定。
かまどベンチは、ふだんベンチとして使い、災害時には座板を外して煮炊きなどのできるかまどとして活用が可能。施設側が資材を提供し、町内でこれまでにかまどベンチ作りを手掛けてきた有志が、今月上旬から製作に当たっていた。
今月25日に現地でセレモニーが開かれ、広場をお披露目。かまどベンチを使って、炊き出しの豚汁が参加者らにふるまわれた。中山悟所長は「道の駅が持つ、『休憩』『情報発信』『地域振興』の3つの機能に加え、防災機能が重要性を増している。町民や観光客にも目に見える形で災害に備え、防災意識の高まりに貢献したい」と話した。
大和路へぐりは国道168号沿いにあり、年間約万人が利用する人気スポット。町の緊急避難所や国の防災拠点自動車駐車場などに指定され、防災拠点としての役割も期待されていることから今年1月、防災用多目的広場の整備に着手していた。