公共空間を災害復旧拠点に 関電送配電が十津川村で訓練
2024年06月26日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
大規模災害時に復旧作業の拠点となる公共空間を活用する訓練が、奈良県十津川村の施設「昴の郷」一帯で行われた。関西電力送配電奈良本部の作業部隊が各所から集結し、応急の送電や電力設備の復旧、ドローンを駆使した被災状況の確認などに当たった。
訓練は12、13の両日にわたって行われ、「県南部を震源とする地震で村内を中心に大規模な停電が発生した」との想定で実施。同本部の各出先機関から作業員や復旧資機材を載せた車両が次々と昴の郷駐車場に集まり、指揮所となるテントを多目的広場に設営するなどして被害状況の把握に当たった。
これを受け、高所作業車を使い損傷した変圧器を交換したり、高圧発電機車による応急送電で避難所に電力を供給したりする措置が手際よく進められた。土砂崩れで交通が寸断された先の被災状況をドローンで確認する作業も行われた。
大規模災害の発生時は、同社の他エリアや他社などから大勢の復旧要員が集まる事態が想定される。このため同本部は県内7自治体と協定を締結し、同駐車場など計23カ所を復旧拠点として確保。この拠点を使い順次訓練を進めている。