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今夏の新型コロナ「第11波」入院患者増で複数医療機関が病床逼迫 奈良県医師会


 奈良県医師会の安東範明会長は22日の定例記者会見で、今夏の新型コロナウイルス感染「第11波」でのピーク時の感染者数は第9、10波と比べ全国的に少ない傾向にある一方、入院患者数は多くなり県内でも複数の医療機関で病床逼迫が生じたと明らかにした。
安東会長によると、7月31日に県内の病院から病床逼迫を知らせるファクスが周辺地域の医療機関に届いたほか、8月9日の県内の医療関係者らによる連絡会でも、複数の医療機関で病床逼迫があったことが確認された。
理由として、受診を控えたり検査を希望しなかったりする患者が増加し、実際より新規感染者数が少なく見積もられていた可能性があることや、最後のワクチン接種から時間が経過した人が多いこと、抗ウイルス薬の自己負担が高額で敬遠する人が増え、重症患者が増加したことなどが挙げられるとした。
第11波はすでにピークを迎えたとみられ、8月22日現在では収束に向かっているが、8月11日までの1週間の県内の定点報告者数は12・66人で、依然としてインフルエンザの注意報レベル(10人)を超えている。
安東会長は、今冬も病床逼迫が懸念されることから、特に65歳以上や基礎疾患のある人は新型コロナとインフルエンザの予防接種を検討するよう呼び掛けた。また、自己負担が高額な抗ウイルス薬について「公費補助の復活を国にお願いしたい」と要望した。

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