中秋の名月に「采女祭」 奈良・猿沢池周辺で
2024年09月19日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
「中秋の名月」に当たる17日、奈良市の猿沢池周辺で、奈良時代に池に身を投じたと伝わる采女(女官)の霊を慰める「采女祭」が行われた。
猿沢池には采女が仕えた帝の寵愛が衰えたことを嘆き、入水したという伝承があり、池のそばに春日大社・末社の采女神社が後ろ向きに鎮座している。例年、神事の後には秋の草花で飾った約2㍍の花扇を載せた管絃船が池を巡る。
この日、神事前にはJR奈良駅から采女神社まで華やかな花扇を運ぶ約200人の行列が街中をゆっくりと進み、神社に奉納。訪れた市民や観光客らが見入っていた。