国内で2例しかない「百人一首絵馬」公開 橿原市博物館 3月2日まで

百人一首の歌人と歌が描かれた絵馬=橿原市博物館
「百人一首」のすべての歌人と歌が描かれた江戸時代末の「百人一首絵馬」が、「歴史に憩う橿原市博物館」(同市川西町)で公開されている。同館によると、100人の歌人がそろう絵馬は国内で2例しか残っていないという。持統天皇や柿本人麻呂などが色鮮やかに描かれ、同館は「100人の歌人を見比べながら、人となりにも思いをはせてほしい」としている。3月2日まで。

絵馬に描かれた持統天皇(左)と天智天皇
絵馬はかつて同市見瀬町の牟佐坐(むさにます)神社の拝殿に掲げられ、計14枚の板(最大縦センチ、横182センチ)に描かれている。絵馬の墨書から、南岳(なんがく)という絵師の作で、弘化(こうか)3(1846)年に氏子らが奉納したとされる。
劣化が進んでいたため平成17年に市に寄贈され、20年から3年かけて修復が行われ27年に初公開。今回、同館開館10周年に合わせて9年ぶりの展示となった。
絵馬は、歌人の衣装は明確に残っているものの、ほぼすべての顔が消えている。同館によると、意図的に消された痕跡があるが、いつ誰がなぜ消したのかは不明という。
百人一首のすべての歌人と歌がそろうのは、国内では他に兵庫県宍粟(しそう)市の御形(みかた)神社のみとされ、牟佐坐神社の絵馬は橿原市指定文化財となっている。
今回の展示に合わせ、会場では百人一首かるたで遊ぶコーナーや、お気に入りの歌を選ぶ「推しの一首」の人気投票も実施。絵馬のしおりがプレゼントされる。杉山真由美主査は「絵馬は、遠目で観察すると歌人が浮かび上がるように見えるものもある。拝殿に掲げるため視覚的効果を狙った可能性もあり、楽しみながら観察してもらえれば」と話している。
絵馬は前期(2月1~16日)と後期(18日~3月2日)に分けて展示。月曜休館で、月曜が祝日の場合は翌平日。大人300円、高校・大学生200円、小中学生100円。問い合わせは同館(0744・27・9681)。


































