下水管 ロボットで早期復旧 奈良市、田原本の業者と協定
2025年03月3日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
災害時に破損が生じた下水道管の速やかな復旧を図るため、奈良市と設備メンテナンスなどを手掛ける「中部トータルサービス」(田原本町)が、災害時協定を結んだ。避難所などの建物で下水道管が壊れた際、ロボット「配管くん」を内部に送り込み、修理が必要な箇所を特定して補修する。

「配管くん」の説明を聞く奈良市の仲川げん市長(中央)と中部トータルサービスの大橋章子社長(右)=同市役所
「弘栄ドリームワークス」(山形市)が開発し、運営している遠隔操縦の配管探査ロボット。連結したパーツに複数のタイヤが取りつけられており、尺取り虫のような動作で直径100~150ミリの管内を進む。カメラやセンサーで内部のデータを取得し、修繕が必要な箇所を特定するほか、移動した経路を記録する。
下水道管が破損した場合、通常は掘り起こしといった工事が必要となるが、配管くんは短い時間で調査を終えられるため早期の復旧が期待できるという。
協定締結式が市役所であり、仲川げん市長は「自然災害と向き合わなければならない時代だ。非常に心強い」と述べ、中部トータルサービスの大橋章子社長は「ロボットでいち早く状況を把握し、速やかな復旧を目指したい」と話した。