奈良市立佐保小の新校舎建設 JVが予定価格の99%で落札
2025年03月6日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
物価や人件費高騰などを背景に入札が不調に終わった奈良市立佐保小学校(法蓮町)の新校舎建設工事で、2度目の一般競争入札が5日に行われ、ゼネコンの村本建設(本店・広陵町)と三和建設(奈良市西大寺栄町)の共同企業体(JV)が落札した。市は請負契約締結を開会中の3月定例市議会に諮る。
同JV以外の応札はなかった。落札額は約51億7800万円で、市が提示した予定価格に対する割合(落札率)は99・99%と高かった。競合がなかったためとみられる。
入札を巡っては、令和6年3月に市議会が将来の支出として約51億円の債務負担行為を可決したが、同年8月の入札は応札者がなく、不調に終わった。市は資材費と人件費高騰が原因として9月議会に約12億円の増額を提案したが市議会が否決。市は増額を約9億円に圧縮して12月議会に再提案したが議会が認めず、当初の枠内での入札となった。
当初の計画からプールの整備などを見送り本体工事に絞ったほか、内装などの見直しで工費を縮減した。新校舎建設は市立鼓阪小(雑司町)との統合が前提で、開校予定は9年度。