橿原神宮第1回奉納弓道大会 神武天皇ゆかりの地で開催
2025年03月11日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

真剣な表情で弓を射る選手たち=橿原市の橿原神宮
初代・神武天皇が即位した「建国の地」と伝わる橿原市の橿原神宮で9日、令和13年の国民スポーツ大会(国スポ)に向けて弓道を盛り上げようと、第1回奉納全国弓道大会(同市弓道協会主催)が行われた。
神武天皇は、九州から大和に入る際に金色の鵄(とび)が弓の先端にとまって光を放ち、敵を退けたと伝わり、弓を持つ姿は肖像画などで親しまれている。同神宮では戦後間もない昭和22年、弓道界の再興を願って全日本弓道連盟の大会が開かれるなど、古くから弓道と関係が深い。
今回の奉納大会は、国スポも見据えて全国の選手との交流などを目的に、初めて開催。競技には、北海道から九州まで約430人が参加した。
開会式で阪中計夫会長は選手を前に「神宮ならではの凛とした空気の中で、心をこめて奉射していただきたい」とあいさつ。久保田昌孝宮司は「礼節を重んじて人々を慈しむ弓道の精神は、国民の幸せと平和を願った神武天皇の思いに通じる」と述べた。
境内には特別の弓道場が設けられ、選手たちが腕前を披露した。