五條市、4月から奨学金返還を補助 若者定住促進へ
2025年03月13日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
五條市は4月に市内在住の30歳以下の若者を対象として、奨学金の返還を補助する制度を新設する方針を決めた。大学や短大などで奨学金を受け、卒業後に返還を続けている若者を支援することで、定住につなげるのが狙い。市内在住・在勤の場合は年間最大18万円、市内在住で市外で働く場合は年間最大12万円を補助する。
市によると、昨年4月1日現在で、市人口約2万7300人のうち20~30歳は約9%の一方で、65歳以上は約40%にのぼる。国の支援を受け全国的に同様の取り組みが広がっており、市も若者定住促進のために、新年度から新たな施策として始めることにした。
対象となるのは、大学や短大などで日本学生支援機構などの奨学金を受け、卒業後、返還を続けている市内在住で30歳以下の就業者。ただし公務員は対象外となる。市内在住・在勤者10人、市内在住で市外就業者10人をそれぞれ想定し、令和7年度一般会計当初予算案に新規事業として300万円の事業費を計上した。事業費の半分は国が特別交付税として交付する。
募集時期は今後決める予定で、市企画政策課の担当者は「県外でこの制度を取り入れている自治体はかなり利用者が多い。この制度をきっかけに長く五條市に住んでもらえれば」と期待している。