高取の陶芸作家、旧暦に合わせてひな人形展示 江戸、明治期の逸品
2025年04月8日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

旧暦に合わせて展示されたひな人形=高取町
高取城城下町の風情が残る奈良県高取町の土佐街道沿いの旧家で、陶芸作家の山本義博さん(77)が収集した江戸時代~昭和初めのひな人形を展示する「雛(ひな)の会」が、旧暦の桃の節句に合わせて開かれている。10日まで。
山本さんは作陶のかたわら、京都を巡って歴史のありそうなひな人形を収集。30年以上前から毎年4月、同町下土佐の自宅で公開している。
会場には、江戸時代後期の享保雛や明治の豪華な御殿雛など約10組を展示。大正時代の有職(ゆうそく)稚児雛は子供らしいあどけない表情が楽しめ、6畳の部屋いっぱいに並ぶ。
山本さんは「日本の伝統行事はもともと旧暦で行われ、春らしいこの時期にひな人形を楽しんでもらえれば」と話す。問い合わせは山本さん(0744・52・2759)。
土佐街道沿いでは3月、町家の玄関などにひな人形を飾る「町家のひな祭り」が開かれ、おひなさまの町としても知られる。