桜井茶臼山古墳の発掘現場紹介 橿考研、調査記録の写真展
2025年04月16日 産経新聞奈良支局 最新ニュース

桜井茶臼山古墳の発掘写真展=橿原市の県立橿原考古学研究所
初期ヤマト王権の大王墓とされる桜井茶臼山古墳(桜井市、全長204㍍)の発掘調査の様子を記録した写真展が、橿原市の県立橿原考古学研究所1階アトリウムで開かれている。国内最多の103枚以上の銅鏡が出土した状況など、一般には見ることができない写真15点が展示され、緊張感に包まれた発掘現場の姿が伝わる。
同古墳は3世紀末の築造で、昭和24、25年に初めて発掘され、平成21年に橿考研が再調査し、竪穴式石室から三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)など大量の鏡の破片が見つかった。被葬者を納めた木棺の底板(長さ4・9㍍)も残っていたため、石室からチェーンを使って搬出。作業時の写真なども展示している。

木棺の取り出しを検討するために作られた石室の模型
木棺の取り出しにあたっては、竪穴式石室(長さ6・7㍍、幅1・3㍍、高さ1・7㍍)の縮小模型を発泡スチロールで作り、作業手順を確認したといい、当時の模型も並ぶ。写真展は6月27日までで無料。土日・祝日は休み。問い合わせは同研究所(0744・24・1101)。