生駒市立病院10周年 総合病院空白10年経過し開院、15日記念式典
近鉄東生駒駅(生駒市)前にある生駒市立病院(同市東生駒)が6月1日、開院から10年を迎えた。平成17年に近鉄生駒駅前にあった県国民健康保険団体連合会運営の生駒総合病院が閉院した後、10年にわたり市内に総合病院が空白になる中、27年に開院した。同15日には10周年記念式典が開かれる。

開院から10周年を迎えた生駒市立病院
生駒市立病院を巡っては、18年の市長選で初当選した山下真氏(現知事)が病院建設を公約。内科、外科、整形外科、産婦人科など14診療科でスタートし、リウマチ科や糖尿病内科などが加わり現在は19診療科。病床数は開院当初から210床で、医療法人徳洲会が指定管理者となっている。救急医療を受けられる地域の中核的な総合病院で、市内外の人たちが通院・入院している。
開院時からの累積赤字があったが解消し、令和2年度以降、病院経営は経常黒字を続けている。
昨年には国から緊急時に対応する「在宅療養後方支援病院」に認定され、市地域医療課の担当者は今後の市立病院について「高齢化が進んでいくので、在宅医療に力を入れたい」と話している。
◇
10周年記念式典は生駒駅前のたけまるホールとベルテラスいこまで開催される。たけまるホールでは、小紫雅史市長が今後の医療施策、遠藤清院長が今後の病院運営についてビジョンを発表。続いて市のこれからの地域医療について小紫市長や遠藤院長、山下知事らがパネルディスカッションを行う。たけまるホールでは骨密度、血管年齢の無料測定、ベルテラスいこまでは市消防による心肺蘇生法体験や、非常食の展示、パンや加工品、野菜の販売など多彩な催しがある。午前9時半~午後3時半。入場無料、申し込み不要。