生駒駅南側の空き店舗、所有者と経営希望者マッチング 市が開業支援

空き店舗が目立つ近鉄生駒駅南側の一角=生駒市
生駒市は、同市の近鉄生駒駅南側で増加している空き店舗で、店舗経営を希望する人を募集し、専門家がアドバイスした上で、所有者とマッチングするプログラムを開始する。7月に説明会を開催し、来年3月まで開業に向けた支援を行う。駅南側は生駒聖天(しょうてん)と呼ばれる宝山寺の門前町として栄えた地域で、にぎわいを取り戻すのが狙いだ。
現在の駅南側は飲食店や商店が集まり、庶民的な活気がある。近年は空き店舗が増加している一方で、借り手を募集しているケースが多くないという。
このため、市が所有者と交渉し、空き店舗と空き家計5件の物件が協力。5件について店舗経営者を募集することにした。参加する空き店舗などの所有者は引き続き、受け付けている。

生駒市が事業者を募集している空き店舗(同市提供)
7月1日にオンライン説明会、同12日に5件の空き店舗などの現地説明会を開催(前日までに申し込み)。その上で希望者は物件を選び、店舗経営の具体的な事業を同31日までに応募する。
独創性や実現可能性などについて審査を行い、事業候補者を選定。選定されれば、まちづくりや建築・設計、物販経営、飲食経営の4人の専門家や金融機関からアドバイスを受けながら事業計画を練っていく。アドバイスは電話やオンライン、面談などで行われる。
12月に各所有者の前で事業計画を発表してマッチングするイベントが行われ、家賃などの面で所有者と事業候補者が合意すれば、事業がスタートする環境が整う。事業者は来年1~3月、再び専門家などのアドバイスを受けながら開業に向けて準備する。
市都市づくり推進課の担当者は「生駒駅南側は庶民の息吹が残るところ。再生のために多くの人に関心を持ってほしい。来年度以降も続けたい」と話す。 参加費は無料。市内外の人が参加できる。応募は特設サイト(https://ikomina-challenge.jp)で。問い合わせは同課拠点形成室(市役所代表0743・74・1111内線3801)。