クマ目撃の奈良市東部地域 小中学校に「熊鈴」を配布
2025年06月25日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
吉野川以南が生息域とされていたツキノワグマが、中山間地の奈良市東部地域で目撃が相次いでいることを受け、同市は24日、同地域の市立小中学校にクマよけの「熊鈴」を配布した。

ランドセルに「熊鈴」をつける児童たち=奈良市立田原小
同市では5月28日の月ケ瀬月瀬での目撃以降、6月23日までに12件の目撃情報が寄せられた。市は最初にクマが目撃された地域の月ケ瀬小・中学校に先行して熊鈴を配布していた。
この日はさらに、目撃されたエリアにある田原小、都祁中など7校に計約430個を配布。かばんやランドセルにつけてもらい、不意の遭遇を回避する。
田原小の3年生の教室では、担任が生徒6人に鈴を手渡し、「鈴の音で人がいることを知らせ、クマを威嚇する」と説明。ランドセルに鈴を取りつけた女児(9)は「とても心強いです」と話していた。
クマが夜間に生ごみをあさる可能性があるため、市は収集日の前日夜のごみ出しをやめて、当日午前に出すよう呼びかけている。