「家族の介護は誰がする?」 男女共同参画週間に大和郡山で紙人形劇
2025年06月30日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
内閣府が定めた男女共同参画週間(23日~29日)に合わせて、大和郡山市は27日、市役所交流棟で介護の役割分担のあり方をテーマにした紙人形劇を開催し、25人が来場した。

介護の役割分担をテーマにした紙人形劇=大和郡山市
ジェンダーにまつわる身近な問題提起を行うサポーターチーム「いきサポ座」のメンバー5人が、紙人形劇「誰がするの? おばあちゃんの介護」を上演。祖父母、両親、子供2人の6人暮らしの北村家が、77歳の祖母の認知症をきっかけにさまざまな問題が起きる|というストーリーだ。劇中では、家族の話し合いによって性別役割意識から脱却していく過程が描かれた。
その後、メンバーは「介護・看護が理由で離職した男女比と人数」や「家族における介護を担う性別の比率」といったデータを発表。無意識の偏見や思い込みである「アンコンシャスバイアス」についても説明した。
リーダーの松村徳子さん(62)は「これまで女性に偏りがちだった介護だが、公的休暇などを活用して家族誰もが関われることを知ってもらいたい」と話す。訪れた女性(70)は「性別によって役割を担うべきではないということを改めて気づかされた。ボランティアをしているので、活動に反映させたい」と話していた。