視覚障害者に安全な踏切を 近鉄橿原線で点字ブロック設置 歩いて状況確認
視覚障害者が安全に踏切を利用できるよう、橿原市大久保町の近鉄橿原線・畝傍御陵前駅北側の踏切に点字ブロックが設置され、視覚障害者らが8日、現地で状況を確認した。踏切の手前には交差点があり車の通行量が多く、参加者からは「列車だけでなく横断歩道を渡る際に車への注意も必要で、信号機があれば」との声があり、新たな課題も浮かび上がった。

点字ブロックが設置された踏切を渡る視覚障害者ら=橿原市大久保町
踏切の点字ブロックは、令和4年に大和郡山市の近鉄橿原線の踏切で、目の不自由な女性が電車にはねられ死亡した事故を受け、全国的に整備が急がれている。国土交通省は昨年1月、踏切での安全対策に関するガイドラインを改定し、点字ブロックの設置方法などを定めた。
今回の踏切は、視覚障害者の利用も多い県社会福祉総合センターが近いことから、橿原市がガイドライン改定を受けて今年6月に点字ブロックを設置。視覚障害者が誤って踏切に入らないよう、遮断機の50㌢手前で立ち止まるための点字ブロックなどを取り付けた。踏切手前の交差点の横断歩道にも点字ブロックを設け、踏切までスムーズに歩けるようにした。
辰巳寿啓(としひろ)・県視覚障害者福祉協会会長(67)は「安全性を考えて整備されている。ただ、横断歩道では車に注意しないといけないことも分かった。点字ブロックの形状を足裏や白杖できちんと認識して渡れるよう、私たちも練習しないといけない」と話した。
県内には約620カ所の踏切があるが、点字ブロックが設置されたのは15カ所にとどまる。点字ブロックが経年劣化などではがれた際に列車運行への支障も考えられ、設置が容易に進まないという。県道路マネジメント課は「設置については障害者団体などの要望を受けて、必要性を確認しながら検討したい」としている。


































