ナウルと田原本町 21平方キロの縁「万博レガシーとして継承」 広報連携

覚書を締結した高江啓史町長(左)とシャンディ・フランシスカ・エイケン氏=11日、大阪市此花区の大阪・関西万博(田原本町提供)
閉幕直前の大阪・関西万博で11日、世界で3番目に小さい国のナウル共和国のパビリオンと、田原本町が広報連携に関する覚書を締結した。万博は13日に閉幕したが、覚書は同国政府観光局日本事務所(東京)に引き継がれた。面積は同国、同町とも「ほぼ21平方㌔」で、この共通点を生かして双方の認知度向上を目指すとしている。(張英壽)
ナウル共和国は赤道南の太平洋に浮かぶ島国。オーストラリアの北東に位置し、日本からは約5千㌔離れている。外務省のホームページによると、バチカン、モナコに次いで小さい国で人口は1万1947人(2024年、世界銀行)。オーストラリア、ニュージーランド、英国の3国を施政国とする国連信託統治地域を経て1968年に独立した。
大阪・関西万博の期間中、SNSのX(旧ツイッター)でナウル共和国政府観光局の日本語公式アカウントと町内のまちづくり団体アカウントが交流。その友好関係をより一層深めようと今回の覚書を締結した。
11日に万博の同国パビリオンで高江啓史町長と政府代表代行のシャンディ・フランシスカ・エイケン氏が覚書を締結。広報だけでなく、教育や文化振興などでも連携するとしており、高江町長は「それぞれの国・町の良さを日本全体に、世界に、発信できれば」、エイケン氏は「田原本町を訪問させていただきたい」とコメントした。
町は町施設の唐古・鍵考古学ミュージアムでナウル共和国に関する展示を計画するほか、町内のイベントでもPRする予定。一方、フォロワー数約55万の同国政府観光局の公式アカウントで町情報を発信することも期待している。
町秘書広報課の担当者は町公式キャラクターの「タワラモトン」と島の形をしたパビリオンのキャラクター「ナウルくん」とのコラボレーションにも取り組みたいとしており、今回の連携について、「万博のレガシー(遺産)として次代に継承していきたい」と話している。
同国政府観光局日本事務所などによると、万博の同国パビリオンは大阪府東大阪市や箕面市、和歌山県北山村、富山県舟橋村などとも広報連携・交流の協定や覚書を締結。万博閉幕で田原本町との覚書と同様に同事務所に引き継がれた。


































