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曽爾村で「秋の和ハーブ教室」 植物の魅力を再発見


大塚美穂さん(左)が蒸留器でハーブオイルなどを抽出する様子を見学する参加者ら=曽爾村

 

曽爾村はススキやトウキ、ヨモギといった村の植物を和ハーブと位置付け、植物を探してフレグランスなどを作る「秋の和ハーブ教室」を開催した。参加者らは村を散策し、ワークショップを通して植物の魅力や価値を再発見した。
一般社団法人「曽爾村農林業公社」は自然の恩恵を感じてもらおうと、今春から和ハーブ教室を開催している。かつては神社の灯明として活用されたカヤをメインテーマとした9月15日の教室には、村内外から24人が参加。和ハーブフィールドマスターの秋山花緒里さんの案内でヒダリマキガヤの群生地などを訪れ、カヤの実拾いを楽しんだ。
カヤの実は外皮はレモンのようなかんきつ系の香りがするほか、焙煎した種子は食べられる。オレイン酸やリノール酸、抗酸化作用があるビタミンEを多く含むのが特徴。同公社は活用されていなかったカヤの実に注目し、平成29年から、菓子やフレグランスの開発、商品化を進めている。

瓶にカヤの外皮とウオッカを入れてチンキを作る参加者

カヤの実の外皮を使ったワークショップでは、講師で植物芳香蒸留士の大塚美穂さんが、ヨーロッパで古くから用いられている水蒸気蒸留で精油と蒸留水を分離させる手法を実演した。参加者は外皮をウオッカに漬け込み、化粧水やルームスプレーになる「ハーブチンキ」作りを体験した。
橿原市の主婦、浦沢直子さん(34)は、「散策では村の豊かな自然に圧倒された。和ハーブという宝物があることを知り、散歩の楽しみの一つとなりそう」と笑顔を見せた。
ハーブチンキは精製水で希釈し、ルームフレグランスとして活用できるという。大塚さんは「村の豊かな植物の恵みを感じてもらいたい」と話していた。

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