「吉野葛の製造技術」 登録無形民俗文化財に 文化審答申
2026年01月30日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
国の文化審議会は、吉野地方を中心に伝承され、和菓子などで知られる吉野葛(くず)の製造技術を登録無形民俗文化財に登録するよう答申した。県内では初の登録無形民俗文化財となる見通し。

乾燥中の吉野葛(文化庁提供)
マメ科のつる性多年草のクズは、冬に光合成により生成したデンプンを根に蓄える。吉野葛の製造では冬から春にかけクズの根を採取。細かく砕いて水で洗い流しながらデンプンを取り出し、乾燥させて「粗葛」とする。これを冷水にさらし不純物を取り除く「吉野晒(さら)し」を繰り返して行い、白色の葛粉を完成させる。技術は現在、宇陀市や御所市で伝えられている。
吉野葛は17世紀に製造が始まった。吉野晒しは手作業による伝統的な製法が継承されており、国内のデンプンの抽出・精製技術の変遷を知る上で貴重という。
葛は葛切りや葛餅のほか、料理のとろみづけなどにも使われている。県豊かな食と農の振興課の担当者は「吉野葛が奈良の歴史文化とともに食文化としてさらに注目されるようになってほしい」と話している。


































