秀長の甲冑をリアルに制作 奈良商工高の生徒 大和郡山市に委託

豊臣秀長の甲冑を再現した県立奈良商工高校の生徒と上田清市長=大和郡山市
県立奈良商工高校(奈良市)の生徒が金属加工技術などを駆使して放送中のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公、豊臣秀長の甲冑を再現した。甲冑は秀長ゆかりの大和郡山市に委託し、3月24日~4月7日に開催される「大和郡山お城まつり」に合わせて城址会館(同市城内町)で展示される予定。
甲冑は同校機械工学科の生徒9人が課題研究の一環として昨年4月から約8カ月かけて、大分県日田市の草野本家に伝わる秀長の鎧兜「金小札紫糸威二枚胴具足(きんこざねむらさきいとおどしにまいどうぐそく)」をもとに制作した。1月に開かれた同校の合同課題研究発表会で甲冑を披露し、大きな反響を得た。
目指したのは「現代人が着て、動ける甲冑」。生徒は自分たちの身長や体形に合わせて約175㌢の成人が着用できるよう設計図を作成。レーザー加工機を使い約0・5㍉の薄い鉄板から200にわたるパーツに切り出した。関節部分は当たっても痛くないようカーブを調整。細工の装飾、刀身や鞘(さや)なども当時の文献や職人のホームページなどを参考にリアルさにもこだわり、鈍く黒光りする約㌔の立派な甲冑を完成させた。
脛(すね)当て部分を担当した大谷悠さん(18)は「当時の甲冑に使われていた鉄の厚みはおよそ1㍉。着用したまま走ることも視野に入れて厚さを半分にした。脛当ては鉄板に曲線を作るのが難しく、切り込みを入れて曲げて溶接するなど工夫を凝らした」と話した。
日本刀や軍配などの小物制作を担当した田中佑さん(17)は「当時の職人の技法を今の技術で伝えていけたら。とても大変だったけど感慨もひとしお。多くの人たちに見てもらいたい」と笑顔をのぞかせた。
甲冑を見た上田清市長は「高校生が作ったとは思えないほどの完成度に感動した。ものづくりの大切さを胸に、大きな自信を持って高校生活のよい思い出にしてほしい」と喜んだ。


































