「相輪」から経筒や柿経 興福寺五重塔 大修理

解体された五重塔の相輪を構成する宝珠などの部材=奈良市の興福寺
約120年ぶりの大規模修理が進む興福寺(奈良市)の国宝・五重塔で解体作業が報道公開された頂部の金属製飾り「相輪(そうりん)」(高さ約15㍍)。解体に伴い部材内部から経筒や杮(こけら)経など納入品も見つかっており、同寺で詳しく調査される。
相輪は宝珠(ほうじゅ)や水煙(すいえん)、九輪(くりん)、伏鉢(ふくばち)などの部材から成る重要な部分。塔は舎利(しゃり、釈迦の遺骨)を納め、土を盛ったインドのストゥーパが起源とされる信仰の象徴で、心柱、相輪には舎利や経巻が納められることがある。

宝珠から見つかった経筒(興福寺提供)
興福寺五重塔の相輪は明治時代の修理の際にも解体し修繕した記録が残る。今回の解体では、先端にある球体の宝珠(直径62㌢)の内部から経筒2点などが見つかった。さらに、その下の竜車(りゅうしゃ、同)には薄板に経文を書いた杮経などが納められていた。
また、文様が透かし彫りされた水煙4枚のうちの1枚には制作者名とみられる文字が刻まれていた。
一方、各屋根から下ろされた瓦の一部には現在の塔が建てられた室町時代の「応永」や「永享」の年号を確認した。瓦の調査を進めていく中でさらに銘文が見つかる可能性がある。
県文化財保存事務所によると、本体の修理については今後、初重(1階)の軒を支える部材を取り替えるためにジャッキアップ工事も予定している。


































