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公立中学 部活動 「地域展開」自治体が試行錯誤 天理市では大学協力


天理市立西中学校女子バレー部を指導する天理大生ら=同市

全国の公立中学校で4月から部活動の指導を地域のクラブ、団体などに移す「地域展開」(地域移行)が本格的に始まり、県内各自治体も試行錯誤しながら取り組みを進めている。平日、休日ともに始めた奈良市では指導員が足らずに難航。一方、天理市では大学が協力するなどし、円滑に移行しつつあるという。(岩口利一、木村郁子、西川博明)
◆市職員らで補充
奈良市では市立中学22校にある計242の部活(運動部161、文化部81)に対し、5月1日現在で地域から集まった指導員は165人。市・市教育委員会職員で不足分を補うなど、移行は難航している状況だ。
同市では4月から平日、休日ともに移行に踏み切った。活動時間は、平日は最大4日間で各約2時間、休日は土曜か日曜の3時間程度としている。
地域からの指導員はホームページを通じて公募し、会計年度任用職員として採用。現在も募集している。
採用した165人のほか、希望するなどした教員173人、市・市教委職員133人の計471人が部活の指導、見守りを行っている。市は学校教育、文化振興、スポーツ振興の各課に部活地域展開推進室を新設し、指導員の配置や相談対応などに当たっている。
配置は指導員が希望する曜日などで調整し、部活によっては複数人で担当するといった状況という。
仲川げん市長は定例記者会見で、「今は移行期で、子供の体験の機会を損なわないことを最優先している」としつつ、本格移行に向け「来年度は職員の関わりを減らす必要がある」と説明。学校現場について「教員は負担が多く、部活の地域展開は大きな転換点だと思う。本来の教育に集中してもらう環境をつくりたい」と話した。
大学協力し円滑に
一方、平日、休日ともに開始した天理市では、天理大学の協力と、学校施設が地域活動の場となることを含む「学校3部制」の考え方をもとに、円滑に進んでいるという。
同市の部活は市立中学校4校の計49(運動部34、文化部15)。指導の継続を希望する教員約50人、地域からの指導員43人のほか、県の人材バンクに登録する天理大生133人の体制で臨む。特に同大のソフトテニス部とバレー部はローテーションを組んで2校に部員を派遣している。
4月には市立西中学校で初めて天理大生が男女バレー部を指導した。その一人で4年の川原仁瑚さん(21)は「少しでもうまくなるよう基礎から分かりやすく指導していきたい」と意欲を見せる。
指導を受けた女子主将の3年、田岡あおいさん(14)は「熱心に指導してもらい、より集中して部活に励める。うまくなれそう」と笑顔を見せた。
並河健市長は「スムーズに移行できたのは天理大の協力が大きかった。さらに学校3部制を導入したことで、子供の成長を見守ろうとする意識が住民らに根付きつつある」と話した。
◆「地域クラブ」に集約も
平日、休日ともに移行した大和高田市は、市立3中学校の生徒が自由に参加できる「やまとたかだ地域クラブ」として活動。運動部20を10に、文化部12を2にそれぞれ集約し、活動拠点も3中学校が分担した。
指導員は教員を含む35人が担うが、指導員が不足している合唱部や卓球部などは廃部となった。今後は体験イベントなどで子供の反応を見ながら、クラブ活動として新たに立ち上げるかを見据えるという。
生駒市や大和郡山市はこれまで段階的に移行しており、小紫雅史・生駒市長は「早い段階から準備を進め、全体的にうまく進んでいる」との認識を示した。

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