世界遺産登録に前進、地元自治体喜びに沸く「飛鳥・藤原」イコモス勧告

報道陣を前に喜びを語った(左から)明日香村の森川裕一村長、山下真知事、橿原市の亀田忠彦市長、桜井市の松井正剛市長=6日午前7時半、県庁(恵守乾撮影)
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「イコモス」が「飛鳥・藤原の宮都」の世界文化遺産登録を勧告したことを受け、対象地域の自治体で構成する「世界遺産『飛鳥・藤原』登録推進協議会」は6日朝、県庁で記者会見を開いた。会長の山下真知事のほか3市村長が出席。喜びや悲願の登録に向けた抱負を語った。
山下氏は登録が妥当とする勧告に至った背景に触れ「県や市町村の首長、職員、外務省や文科省、専門家、有識者、何よりも絶え間ない努力を続けてくださった地元の皆さんのおかげ」と深く感謝の意を表明。7月19~29日の世界遺産委員会での正式決定に向けて「気を緩めることなく、一丸となって全力を尽くしたい」と力を込めた。
観光振興への期待として、現在の奈良観光が奈良公園(奈良市)周辺に集中している現状に触れ「(登録が実現すれば)平城京以前の素晴らしい史跡がある県中南部の魅力を再認識してもらう大きなきっかけになる」と語り、同委員会委員国の大使を招いたツアーを計画しているとも明らかにした。
橿原市の亀田忠彦市長は「率直にうれしく、ほっとしている」と安堵の表情。自身もさまざまな立場で世界遺産登録の取り組みに関わってきたとし「多くの方、特に市民の皆さんのご協力に感謝したい」と述べた。
会見に同席した桜井市の松井正剛市長にとっては、自身が県議だった時代から数えて20年越しの吉報。「みんなで長年にわたって頑張った成果」と喜びを語った。その上で、「まだ8合目ぐらいだ。記載(登録)が確定するまで協議会でしっかり取り組みたい」と強調した。
世界遺産候補としてユネスコの暫定リストに記載されたのは平成19(2007)年1月だった。あれから19年。明日香村の森川裕一村長は「人の心に遺産の価値を醸成するための大事な年月だった」と振り返り、世界遺産を通じた未来のまちづくりへ期待を寄せた。
同協議会は、県、橿原市、桜井市、明日香村で構成され、暫定リスト入りと同じ年の19年10月に設置された。国内外への広報活動や地元住民・企業と連携した景観保全活動などを行っている。


































