春日若宮の信仰文化知って 花山院宮司が書籍出版

執筆した春日大社の花山院弘匡宮司=奈良市の同大社・若宮神社
古都の師走を彩る「春日若宮おん祭」で知られる春日大社(奈良市)の摂社、若宮神社の信仰文化を知ってもらおうと、大社の花山院弘匡(かさんいん・ひろただ)司が著書「平安時代の大祭が唯一連綿と続く 春日若宮を宮司が綴(つづる)る」(中央公論新社)を出版した。初めて神社に常駐したとされる巫女(みこ)のことなどが記され、若宮の歴史と信仰のすべてを知る一冊となっている。
平安時代に御子神(みこがみ)を祭るために創建され、芸能の祭典となるおん祭が始められた若宮神社だが、一般には知られていないことも多い。このため、令和4年10月に完了した若宮神社の修理「式年造替(しきねんぞうたい)」を記念し、8つのテーマに分けてまとめた。

出版された「春日若宮を宮司が綴る」
巫女については、おん祭での奉仕を基盤にしながら、若宮に常駐して崇敬者らの祈願のために神楽を奉納したことを解説。神楽の後に願いを神様へ取り次ぐ「申し上げ」を行ったことや、神楽のテンポは現在よりも速かったことなども記している。
また、国内で最初に参道に燈籠(とうろう)を並べる信仰が始まったとされることについても記載。若宮と本社を結ぶ御間道(おあいみち)に石燈籠が並べられたことに始まったとし、奉納されたさまざまな燈籠を紹介している。さらに、式年造替についても写真を多用しながら記している。
花山院宮司は「春日若宮が日本の宗教文化に影響を与えたことを知ってもらいたい。神様と多くの人をつなぐのが私の仕事なので、書籍は分かりやすく書いた」と話している。
同書は、価格が税込み2310円で、主な書店で販売している。


































