「2度と繰り返してはいけない」戦没者に黙禱、奈良で追悼式
県出身の戦没者約2万7千人の冥福を祈る追悼式が2日、奈良市の県文化会館国際ホールで営まれた。遺族ら約830人が参列し、戦没者に黙禱をささげ、献花した。
式では、遺族代表で吉野町の松尾慧子さんが「戦争がなければ、貧しくとも楽しい家庭を築けていただろうと残念でならない。戦争が生んだこんな悲しい出来事は許されることではない、2度と繰り返してはいけない」と追悼の辞を述べた。
祭壇が設けられた壇上では、県内遺族会の各支部の遺族代表が献花し、参列者が「ふるさと」を合唱した。葛城市の坂野泰男さん(75)は「父は旧ソ連で抑留されて亡くなった。追悼の念をこめて毎年参列している。今の日本は戦没者の方々の犠牲のもとに成り立っている。父には平和な日本が続くように見守ってほしい」と話していた。
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