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【奈良から世界へ】(4)鶏卵パック一筋、トップシェア 栗原製作所


 鶏卵パックの出荷数全国1位の企業が大和郡山市にある。これまで、ペットボトルの再生原料で製造してきたパックは200種類超。卵の大きさや詰める個数により、素材の厚みを微妙に調整しているのだ。「おたくの冷蔵庫にも栗原がいます」。栗原製作所を立ち上げた栗原照次郎社長(78)は、そういって胸を張る。

開発してきた鶏卵パックを手にする栗原照次郎社長

開発してきた鶏卵パックを手にする栗原照次郎社長

 出身地の大阪府東大阪市で創業当初は、建材製品として使われる塩化ビニル製(塩ビ)の波板を中心に製造していた。一方、1960年代以降は「ダイエー」などスーパーマーケットが全国展開し、大きく発展。「これからは食品の包装容器が売れる」と、副業的に塩ビ素材の鶏卵パックの製造を始めた。

 その後、「手を広げすぎてはだめ。季節変動のない鶏卵パック1本に絞ろう」と、思い切った。より広大な工業団地を求め、奈良に生産拠点を移したが、90年代後半から、塩ビの焼却で発生するダイオキシンの公害問題が全国的に取り沙汰されるように。「これではいかん」と試行錯誤の末、同業他社に先がけてペットボトルの再生原料を使ったパックに切り替えた。

 現在、栗原製作所が生産するパックは1日平均500万枚。35台のパック成型機が24時間フル稼働している。市場シェアは70%に上り、全国の隅々にまで浸透している。

 栗原社長はかつて北海道を旅行した際、日本最北の島、礼文島のスーパーで自社の鶏卵パックを見つけたときの感動を今も覚えている。「ほんまにうれしかった。このために今まで頑張ってきたんやと思うた」。

 栗原社長が自ら考え、座右の銘としているのが「人生には勇気と努力と忍耐が必要である」。「今は業界首位でも、いつひっくり返されるか分からん。首位を維持してこそ、初めて日本一になる」と栗原社長。現状に甘んじることなく、新商品開発に挑み続けている。(浜川太一)

鶏卵パックが成型される製造ライン

鶏卵パックが成型される製造ライン

 ◆ひとこと 「若者はもっと出世欲持たなあかん」

 「若者はもっと出世欲、成功欲を持たなあかん。天下を取るために、いつも『人と違うことをやったろう』と思っていた。そんな気持ちで目が向いたのが、老若男女が年中食べる卵のパック。これは間違いないと確信した」(栗原照次郎社長)

 ■(株)栗原製作所(大和郡山市池沢町90の8)

 昭和36年、大阪府東大阪市で創業。塩化ビニル製の建材製品の製造販売から、鶏卵パックに路線を変更。50年に奈良工場を設立、本社も奈良へ移転。卵の大きさに合わせたさまざまな形状のパックを開発し、約15年前に全国シェア1位を獲得した。10年前に新社屋・工場も完成、商品改良・開発に挑んでいる。(☎0743・56・2207)

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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)

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