観光・交通の強化を 経済3団体が年頭会見 海外リスク懸念も
奈良商工会議所と奈良経済産業協会、奈良経済同友会の県内経済3団体が6日、奈良市のホテル日航奈良で年頭の合同会見を開いた。奈良商工会議所の植野康夫会頭は、「外国人訪問客の増加など、観光への追い風をバックアップし、リピーター増加や滞在型観光への強化を図りたい」と抱負を述べた。
奈良経済産業協会の佐藤進会長は、欧州でのテロ事件や中国の景気減速などに触れ、「今年の経済は大変心配される」と指摘したが、「内部要因は努力と工夫で克服できる。政府には支援をお願いしたい」とした。
また、奈良経済同友会の山田善久代表幹事は、「県内の交通インフラを整えることが観光や企業活動などすべてに関係してくる」とし、「京奈和自動車道の整備やリニア中央新幹線の全線同時開業、奈良中間駅の早期一本化を引き続き強力に要望していく」とした。
県が関西広域連合に正式加盟したことは、全員が評価。植野会頭は「観光面で大変注目している。より奈良の文化の魅力がクローズアップされるのではないか」と期待感を示した。
会見の後には、政財界の関係者が集う新年名刺交換会が催された。
中小企業が大半を占める奈良では、アベノミクス効果が十分に出ているとはいえないものの、中央の経済の好調さのためか、比較的楽観的な景気予測をする経済関係者もいた。ただ、好況の業種と不況の業種の差が開きつつあるとの見方や人手不足を懸念する声も。また、奈良経済産業協会の佐藤会長が指摘するように、国内要因よりも、海外のリスクによって日本が悪影響を受ける可能性について心配する経営者もいた。
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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)