成人式で聞いた 「どのように社会に役立ちたい?」
成人の日の11日、県内でも各地で成人式が行われ、振り袖やスーツ姿の若者が、再会を喜び合って記念撮影するなど華やかな雰囲気に包まれた。
県によると、今年度の県内の新成人は昨年より577人少ない1万4149人。県内で最も多い3475人が大人の仲間入りをした奈良市の成人式会場で、新成人に「大人としてどのように社会の役に立ちたいか?」を聞いた。
回答では、職業を通じて社会に貢献したいという意見が目立った。市内の専門学校生、木平賢吾さん(20)は漫画家志望。「小さな賞だが出版社の賞を受賞したことがある」といい、「漫画雑誌に連載をして読者を楽しませられたら」と夢を語った。
実家がペットショップを経営する市内の大島恵一さん(20)は「将来は家業を継ぐつもり」とし、「大人として家族に迷惑をかけないよう頑張りたい」と話した。
新成人が生まれた年は、阪神・淡路大震災があり、社会が改めて災害の恐怖を痛感していた。電話工事などの仕事に就く市内の中西巧さん(19)は「インフラ整備の仕事を通じ、災害に強いまちづくりで社会に貢献したい」と話した。
家族への感謝を語る新成人も多かった。市内の大学生、赤井梨紗さん(20)は「これまで育ててくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです」。市内の専門学校生、平野あかねさん(19)は「仕事を始めたら、おばあちゃんや妹にお年玉をあげられるような大人になりたい」と笑顔を見せた。
今夏の参院選から、選挙権年齢が18歳に引き下げられることもあり、政治参加のあり方に言及する意見もあった。東京都北区に住む大学生、俣野泰佑さん(20)は「今年は参院選もある。中国や韓国との外交問題を注視しながら一票を投じたい」。川崎市在住の大学生、糸川えなさん(20)は「政府は強いリーダーシップを持って国を引っ張ってほしい」と話し、「選挙権を持つ私たちも、国のことを真剣に考えられる大人になりたい」と語った。
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