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黒いぶしの金箔瓦復元 豊臣政権時代の郡山城に思い馳せる


 豊臣秀吉の弟、秀長が居城し現在、天守台の石垣整備が進められている大和郡山市の郡山城跡。平成26年の発掘調査では金箔瓦の破片が出土し、帝塚山大考古学研究所などが実際にあった瓦と同じ大きさの金箔瓦を復元した。城の歴史を広く知ってもらおうと今後、市民らに一般公開される予定だ。

 郡山城は豊臣政権時代に建てられたとされ、現在は石垣部分しか残っていない。26年9月、天守台の整備に伴って市教委が実施した発掘調査で、わずかに金箔が付着した瓦の破片が出土した。金箔瓦は安土城や大坂城など、豊臣家に関わる限られた城でしか使われておらず、瓦片は当時の郡山城が壮麗な建物だったことを物語る史料として注目された。

帝塚山大考古学研究所と県瓦センターが共同で復元した金箔瓦

帝塚山大考古学研究所と県瓦センターが共同で復元した金箔瓦

 これを受け、帝塚山大考古学研究所(清水昭博所長)では、長年の瓦研究の成果を生かして瓦を復元させ、地域に貢献しようと再現を計画。瓦製造を手がける「県瓦センター株式会社」(天理市)に協力を依頼し約1年間、再現に取り組んできた。

 今回復元した瓦は、屋根の軒先に使用した巴文様の丸瓦(文様部分の直径17センチ)と、唐草文様の平瓦(幅26センチ)、菊文様の丸瓦(直径13センチ)の3種類。同研究所の清水所長によると、出土した瓦片から3次元計測によって得られたデータを元に当時の瓦の大きさを再現したという。

 また、見た目を当時に近づけるため、一度いぶして銀色の光沢を持った瓦を再び焼き直し、いぶしを飛ばすことで古色を表現。その後、漆を塗って金箔を付けた。県瓦センター取締役の葛原裕二さん(59)は「きれいな『黒いぶし』に仕上がった。いつか郡山城が復元されて、城の屋根にこの瓦を収める日が来ることが私の願いです」と笑顔で話した。

 復元した金箔瓦は、市民の共有財産となるよう、市と郡山城史跡・柳沢文庫保存会に寄贈される。上田清市長は「市民の方に広く知ってもらえるよう展示場所を考えたい。今後、石垣の語り部を育てる運動などとも連携して、瓦を活用していきたい」と話していた。

歴史フォーラムで金箔瓦誕生秘話も 2月6日開催

 金箔瓦の復元を記念した歴史フォーラム「きらめく瓦 かがやく城―金箔瓦と豊臣郡山城―」(大和郡山市・帝塚山大共催)が2月6日午後1時から、同市のやまと郡山城ホールで開かれる。

 復元に携わった帝塚山大考古学研究所の清水昭博所長が「金箔瓦の誕生」をテーマに記念講演。織田信長が初めて用いた、権威の象徴としての金箔瓦の誕生について説明するほか、市が進めている郡山城天守台の石垣解体工事の経過報告もある。

 参加無料で、申し込み不要。問い合わせは市生涯学習課(☎0743・53・1156)。

 また、2月8~13日まで、帝塚山大付属博物館で特別ミニ展示「金箔瓦展」も開催(11日は休館)。午前9時半~午後4時半。入館無料。問い合わせは同館(☎0742・48・9700)。

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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west

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