「地域にどんな効果があるのか…」 荒井知事、政府機関移転に疑問
政府機関の地方移転をめぐり、荒井正吾知事は20日の定例記者会見で「現場の行政と関係なく国の機関を移す考え方はよくわからない」と疑問を呈した。
荒井知事はこの日の会見で、政府が3月にまとめる移転方針に、京都府へ文化庁、徳島県へ消費者庁の移転を明記する方向で調整していることについて「省庁移転の効果はしばらくたってから分かることが多いので推移を見守りたい」としつつ、「国の『権限の移転』と国の『機関の移転』は全然ちがう。権限を(国が)維持したまま建物をもっていくことが、地域にどんな効果があるのか観察しなければ」とした。
県は産業技術総合研究所の移転を要望していたが政府の検討対象から外れたため、昨年末、荒井知事が再要望しない方針を示していた。京都や徳島への省庁移転をめぐっては省庁側や関係団体の反発も強く、実現しても一部機能の移転となる見通し。
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