「おーいペンギンさん」大和郡山で初上演 地元の絵本作家・岡田さん原作
大和郡山市在住の絵本作家、岡田よしたかさん(59)が手がけた児童書『おーいペンギンさーん』(福音館書店)を原作にした人形劇が30日、同市のやまと郡山城ホールで上演される。
市民でつくるボランティア団体「図書館とまちづくりネットワーク」が企画。岡田さんは東大阪市出身で、学生時代は芸大で油画を専攻。結婚を機に大和郡山市に移った。展覧会に出品した作品が出版社の目に留まり、これまで10冊以上の絵本を描いている。
今回上演される『おーいペンギンさーん』は、平成13年発行の岡田さんのデビュー作。銭湯に1人で行った「太郎君」が風呂から上がると服がなく、ペンギンが着ていた黒い服が残っていることに気づく。太郎君はペンギンを必死で追いかけ、途中ワニやクジラに助けられながら、気づけば南極までたどり着く―という奇想天外な物語だ。
試行錯誤の末、2年半を費やして完成したという本作は、岡田さんにとって「とても思い入れのある作品」。現在、書店では流通していないが、作品に魅了された大阪市の老舗人形劇団「クラルテ」が、10年以上前から本作を題材に上演している。大和郡山市での上演は今回が初めてだ。
クラルテの制作部担当、隅田芳郎さん(40)は「1つの目標に突き進む子供の力強さがとてもいい」と話す。上演時間は午前11時~午後0時半と、午後2時~3時半の計2回(要申し込み、500円)。
また、大和郡山市立図書館では、同日午前9時45分から、岡田さんの講演会(要申し込み、無料)と、岡田さんが過去の作品の読み聞かせをする「おはなし会」(申し込み不要、無料)も開催。岡田さんは「絵本にはなっていない、太郎君のその後を描いた紙芝居の読み聞かせもあります。ぜひ来てください」と話している。
チケットの購入や問い合わせは、大和郡山市立図書館(☎0743・55・6600)。
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