知事肝いりの「大立山まつり」始まる、初日は雨で大幅縮小 2月2日まで
奈良市の平城宮跡で29日夕、無病息災を祈るイベント「奈良大立山まつり」が初開催され、四天王がモチーフの高さ7メートル超の大立山2基が練り歩いた。
観光オフシーズンの集客を狙い、奈良県が2億円の事業費をかけ企画。大立山は県のマスコット「せんとくん」を手掛けた籔内佐斗司さんが製作した。
当初は大立山巡行に加え、県内各地の郷土芸能や地域の祭りの披露もされる予定だったが、この日は、一日中雨が降り、こうした行事は中止。また、大立山をひく予定だった地元の高校生も健康面に配慮して断念された。このため、4基の予定が2基のみの巡行に。しかし、この巡行も数十メートル移動するのみで、10分程度で終了となった。わずかの巡行となったが、生駒市から訪れた主婦、山本年子さん(65)は「幻想的できれい」と見とれていた。
大立山まつりをめぐっては、新たな冬のイベントとして歓迎する声がある一方、「伝統がない」「ニセねぶただ」などいう批判的な声がある。また、会場の平城宮跡は最寄り駅から距離がありアクセスが良いとはいえず、期間中はシャトルバスの運行もあるが、20分に1本程度。県は目標は3万人の集客を目指して、PRに躍起となるも、初日は雨に出鼻をくじかれ、ほとんどの行事は中止となり、「観光客よりも関係者のほうが多いのでは…」との声も上がった。
初めてのまつりの初日での悪天候に、県の幹部も恨めしげだったが、「2月2日までなので、なんとか大勢の人に見にきてほしい」と話していた。
大立山まつりは2月2日までの午後5時から8時半(30、31日は4時半から)。入場無料。会場では鍋料理や汁物が1杯300円で味わえるスペースもある。会場へは近鉄大和西大寺駅から徒歩15分。また、近鉄大和西大寺駅とJR奈良駅から無料のシャトルバス(20分間隔)も運行されている。路線バスの最寄りは佐紀町停留所(第一次大極殿北側)。まつりの日程やイベントの詳細は大立山まつりの公式サイトhttp://ootateyama.jp/
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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)