太子ゆかりの斑鳩町と正岡子規ゆかりの松山市が都市協定締結
聖徳太子や正岡子規とゆかりがある斑鳩町と愛媛県松山市は20日、さらに交流を深め魅力発信につなげようと、「観光・文化交流都市協定」を締結した。太子の没後1400年となる御遠忌(平成33年)などに向け協力関係を強め、文化・経済振興を図る。
松山市で生まれた明治時代の俳人、正岡子規は奈良を旅した際、「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」という句を詠んだ。一方、同寺を建立した太子については、「伊予国風土記」逸文に道後温泉に滞在したとされる記述がある。
双方の交流は平成22年、自由に投句できる松山市の「観光俳句ポスト」が斑鳩町に設置されたのを機に開始。来年に子規の生誕150年、33年に太子の1400年御遠忌が控える中、今回の協定を結ぶことにした。
同町の法隆寺で行われた調印式では、同寺の大野玄妙管長と中宮寺の日野西光尊門跡が立ち会いのもと、野志克仁市長と小城利重町長が協定書に調印した。
小城町長は「町は子規が生涯最後の旅で訪れた場所。この縁を大切に両市町の発展と振興につなげたい」、野志市長は「協定は子規と太子から授かったメッセージのような気がする」とあいさつ。その後、調印の証として、道後温泉滞在時に太子が称賛したことがきっかけで市花となった椿の苗が同市から同町と両寺に贈られた。協定締結期間は34年3月まで。
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