5万人超か?2万6千人か? 大立山まつり来場者数の計算の謎
奈良市の平城宮跡で1月29日から2月2日に県が初開催したイベント「大立山まつり」について、県議会会派「なら維新の会」は来場者数を独自調査の結果、県発表の5万503人を大きく下回る2万6230人だったと明らかにした。
同会によると、1日平均7人のアルバイトを雇い、開始30分前から終了時間まで、主に会場への進入ルート3カ所で計測器を使って出入りする人数をカウント。会場内を移動する実行委や警備員も数に含めた。中川崇県議は「運営スタッフを除くとさらに少なく、県の5万人という数字は疑問。経済効果も含めてしっかりした検証が必要だ」としている。
これに対し、県側は土日は5人、平日は4人体制で午後4時から9時まで、平城宮跡の南門3カ所に配置された県職員が計測器でカウントしたといい、合計は4万4403人。他の場所も県職員が巡回して目視で計算するなどし、6100人を加算したという。実行委は「調査方法に問題はないと思っている。維新側の数字が少ないのではないか」としている。
大立山まつりは、四天王をモチーフにした人形(大立山)4基が練り歩く無病息災を祈るイベント。荒井正吾知事は来場者の目標を3万人と掲げていた。
奈良の冬のイベントとしては、大勢の来場者を集める「なら瑠璃絵」が奈良市の奈良公園で開催されている。今年の第7回なら瑠璃絵は2月8日から14日までの7日開催され、期間中に計41万2千人が訪れたという。1日平均約5万9千人が訪れた計算で、瑠璃絵1日の数字で大立山まつり5日間の数字を上回っている。単純な比較はできないが、数字だけをみれば、「なら瑠璃絵を延長して開催したほうが、わざわざ新しいまつりを作るよりもよかったのでは」といった声もある。
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