身近な人の悩みに気付いて 自殺防ぐ「命の門番」養成進める
今月は「自殺対策強化月間」。県では専門職員らが悩みの相談に応じる「ならこころのホットライン」(☎0744・46・5563)を平日午前9時~午後4時まで開設しているほか、身近な人の悩みに気づいて適切な対応をする「ゲートキーパー(命の門番)」の養成を進めている。
警察庁の統計によると、全国の自殺者数は平成10年以降は14年連続で3万人超だったが、24年以降は下回っており、27年は約2万4千人、県内では240人だった。だが、近年は若年層の死因に占める自殺の割合が高くなっており、県内の20代では25年(61・5%)以降半数超、30代も38・5%となっている。
ゲートキーパーの主な役割は、変化を察して声をかける「気づき」▽本人の気持ちを尊重して耳を傾ける「傾聴」▽早めに専門家に相談するよう促す「つなぎ」▽温かく寄り添い見守る「見守り」の4つとされ、県内では24年度から県や各市町村が養成講座を開催。これまでに約6千人が受講している。
県の担当者は「自殺を身近な問題として、県民がゲートキーパーの役割を果たせれば」としており、強化月間中はその役割など紹介するパネル展を30日まで、大和高田市の県産業会館で開催している。
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