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みんなで「いただきます」 おなかも心も満たせる「こども食堂」


 食事はいつも一人だったり、経済問題を抱える子供たちに無料や格安での食事を提供する「こども食堂」が全国で広がっている。県内でも3月末、生駒市に「子ども・居場所食堂『たわわ食堂』」が誕生。子供や子育て中の母親、高齢者らが「同じ釜の飯を食べる時間」を共有した。(山﨑成葉)

子供らは調理から一緒に取り組んだ

子供らは調理から一緒に取り組んだ

 ■調理から片付けまで

 3月末の日曜日。生駒市のたけまるホール調理室で開かれた第1回目の「たわわ食堂」には、子供から大人まで約30人が集まった。

 メニューは豚汁と握り飯、菊芋のきんぴら、デザートにパンケーキ。児童らもエプロンを付け、大人に教わりながら調理に参加。「ダシってこうやって作るんや」「これ先に洗っとくね」。まるで大家族のような、わきあいあいとした雰囲気で支度が進められた。

 みんなで「いだだきます」と手を合わせ、箸を手に取った。参加した同市の小学6年生、松田真奈実さん(11)は「にぎやかで、たくさん話もできていつものご飯より楽しい」と笑顔を見せた。

 ■「温かいご飯」を一緒に

 たわわ食堂は同市在住の英語講師、溝口雅代さん(36)と、主婦の米田直美さん(46)が「実家のようにみんなで団欒し、おなかも心も満たせる場所を」との思いで始めた。

 溝口さんは約3年前、保育士の勉強を始める中、社会的な支援が必要な子供の存在に関心を持つように。新聞記事で「こども食堂」の活動を知り、大阪まで出向いて活動を見学した。自分も幼い頃、「温かいご飯に気持ちが救われた」といい、家庭の事情で「孤食」を余儀なくされる子供や、料理する時間がなくレトルトやジャンクフードが多い家庭に「少しでもお手伝いできないか」と、今年から友人の米田さんと本格的に準備を始めたという。

 第1回の参加者には、「ゆっくり子供と向き合う時間がほしかったことに気づいた」という母親や、「普段はあまり食べないけど、たくさん食べた」という児童らもいたという。

手を合わせて一緒に食事を始めた児童

手を合わせて一緒に食事を始めた児童

 ■資金面も課題に

 厚生労働省の平成24年の調査では、平均所得の半分以下の収入世帯で暮らす18歳未満の子供の割合を示す「子どもの貧困率」は16・3%。前回(21年)より0・6ポイント悪化し、過去最悪を記録した。

 昨年4月には、情報共有や交流を目指す「こども食堂ネットワーク」が発足。現在、100カ所以上とされるこども食堂の約6割が参加している。事務局によると、活動は昨秋ごろに急速に広がったが、「本当に困っている子供たちとの接点がつくりにくい」といった課題も。また、大半は食材費や運営費を寄付で賄っているため、資金面も問題だ。

 「たわわ食堂」も、初回の費用の大半は寄付で賄われた。今後も月1回開催予定で、食材や運営費の寄付や、開催場所の提供も募っている。

 次回は4月24日に生駒市のたけまるホールで、シチューやからあげ、スイーツなどのメニューを計画している。問い合わせは、溝口さん(☎080・1450・2788)。

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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)

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