巧妙化するサイバー犯罪に対応せよ! 県警本部長が特別講義
サイバー犯罪捜査の第一人者でもある羽室英太郎・県警本部長が奈良市の県警察学校で、「サイバー犯罪・サイバーテロの攻撃手法と対処の歴史」と題し特別講義をした。県警本部サイバー犯罪対策室や少年課、各署員らサイバー犯罪捜査にかかわる警察官約50人が出席した。

サイバー犯罪について解説する羽室本部長
羽室本部長は、押収したパソコンなどのデータから犯罪の証拠を収集するデジタルフォレンジック(DF)や、証拠保全など技術面を中心に、サイバー犯罪をめぐる歴史や変遷なども説明した。
羽室本部長は、サイバー攻撃の手法が従来の「バラマキ型」から特定の組織を狙う「標的型」に、「愉快犯」から「金銭目的型」に変化したと説明。ネットワークの脆弱な点を悪用するウイルスを開発し、侵入する手口が横行するようになったと指摘した。
来月から番号が通知されるマイナンバー制度については、〝なりすまし〟や盗聴の問題が生じている海外の事例を紹介。「合理化や効率化を突き詰めると、情報漏洩などの危険性が出てくる」などとし、セキュリティー対策に警鐘を鳴らした。
【関連記事】【異色のサイバー指揮官(1)】元ラジオ少年の理系学生が警察へ
【関連記事】【異色のサイバー指揮官(2)】警察官へ「デジタルのイロハ」講義、まずは“モザイクの外し方”から
【関連記事】【異色のサイバー指揮官(3)】情報保全で「ログ」の重要性説いたら担当部署へ異動
【関連記事】【異色のサイバー指揮官(4)】職務上、奈良からは出ず 休日は自転車で移動
【関連記事】【異色のサイバー指揮官(5)】技術屋として事件事故を多面的に分析、「苦労が一番の勉強になる」
(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)