ピラミッド、タワーは危険 県教委が「不適切」通知 組み体操事故相次ぎ
全国の小中学校で事故が相次いでいる組み体操について、県教委は多人数で立体的にくみ上げる「ピラミッド」や、高さのある「タワー」は危険度が高く不適切との考え方をまとめ、各市町村教委と県立学校に文書で通知した。実施する際には、学校が各教委に実施計画書を提出し、児童生徒らの安全確保を最優先させることなどを求めている。
通知は18日付。県教委の調査では平成27年度に組み体操で35件の事故が確認されており、これを踏まえて方針を検討。運動会・体育大会での組み体操は「学習指導要領に示された体育科・保健体育科授業の成果発表」とし、危険度の高いピラミッドやタワーは「授業の発展的な内容の範囲を逸脱する」と判断、「不適切」とした。指導要領に沿った成果発表としては、「体つくり運動」などが適切としている。
また、運動会などで組み体操を行う際は、「伝統の踏襲」や「達成感、連帯感を味わわせる」といった理由だけでなく、実施目的をより明確に示すことを求めた。
吉田育弘教育長は「組み体操のピラミッドやタワーの実施は好ましくない。行う場合は、学校として目的を明確にしてもらいたい」と述べた。
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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)