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「しんどくて、時間の問題やと…」、石綿被害のニチアス元従業員、国家賠償求め提訴


 勤務先だった建材メーカー「ニチアス」王寺工場(王寺町)で作業中にアスベスト(石綿)を吸い健康被害を受けた元従業員、勝村正信さん(85)=上牧町=が20日、国の石綿粉塵規制が不十分だったとして、国家賠償法に基づき、1265万円の損害賠償を求める訴訟を奈良地裁に起こした。弁護団によると、ニチアス従業員の国賠請求訴訟は全国で初めて。

 訴状によると、勝村さんは昭和32年6月~33年8月、同工場に勤務。石綿製の板を切断する作業を担当し、多量のアスベスト粉塵を吸い込んだ。平成19年2月に良性石綿胸水と診断され、21年10月には良性石綿胸水により労災認定されたとしている。

 勝村さんはこれまでに元従業員2人とニチアスを相手取り奈良地裁に損害賠償請求訴訟を起こしたが、26年に敗訴。最高裁で判決が確定した。

 石綿被害による国の責任をめぐっては、大阪府泉南地域の石綿工場元従業員らの国賠請求訴訟で、最高裁第1法廷が26年、昭和33年5月~46年4月に規制権限を行使して石綿工場に換気装置の設置を義務付けなかった国の責任を認定している。

 勝村さんは「まだ胸水がたまって苦しくてしんどくてたまりません。もう時間の問題やと思ってます。国も被害に早く気づいてほしかった」と訴えた。弁護団の藤原航弁護士は「かなり救済から漏れている人がいるはずだ。今回の訴訟により、救済の枠が広がることを望む」とし、和解による解決を目指す。

 「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会奈良支部」は被災者救済のため、21日と22日の両日午前9時~午後5時に電話相談(☎0745・75・3901と75・6780)を実施する。

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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)

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