要注意!光ファイバー契約勧誘、昨年度の相談3倍増 消費生活センター
平成26年度に県消費生活センター(奈良市)に寄せられた相談のうち「光ファイバー」に関する相談が122件に上り、前年度(41件)から約3倍に急増したことが分かった。同センターは「電話による光ファイバーの販売勧誘が増えている」として注意を呼び掛けている。
センターによると26年度の相談件数の総数は4559件で、前年度比で4・0%の減少。最も多かったのは「アダルト情報サイト」に関する相談で492件に上った。また、相談者の年代で最も多かったのは60歳以上で35・9%を占めた。
中でも特徴的だったのは光ファイバーに関する相談。センターによると、21~25年度までは60件以下だったにもかかわらず、26年度は122件に急増。「電話勧誘」による販売が59・8%と最も多く、次いで「訪問販売」、「店舗購入」と続いた。
「ネットを利用していない高齢の祖父が電話勧誘され、光回線の契約をしていた。電話代が安くなると思ったようだ」、「光テレビを見るためにインターネット回線の契約をしたが、テレビを見られないモデムを付けられ、不要なパソコンを購入してしまった」といった相談が寄せられたという。
一方、高齢者が被害に遭いやすい「健康食品」に関する相談件数は前年度(214件)と比べると急減し、80件にとどまった。担当者は「啓発活動の効果や事業者の数が少なくなったことが原因と推測される」と話している。
センターによると、県内の各市町村に寄せられた消費者トラブルの相談は26年度は6857件で、前年度より405件増えたという。
今年7月1日から悪質商法や製品事故など消費者トラブルに関する相談窓口を案内する「消費者ホットライン」が、3桁の電話番号「188」でつながるようになった。消費者庁は「『嫌や(188)泣き寝入り!』の語呂合わせで覚えて」とアピールしている。
県消費生活センターのアドバイス
①うまい話には裏がある。安易に乗らない。
②「結構です」、「よろしいです」などあいまいな返事はしない。いらないものは「いりません」、「必要ありません」とはっきり断る。
③契約する場合は内容をよく確かめて慎重に。迷ったときは1人で判断せず、家族や友人など信頼できる人に相談する。
④住所、氏名、電話番号、銀行の口座番号など個人情報を聞き出し、不当な請求をしてくる悪質業者もいる。個人情報をむやみに教えない。
⑤おかしい、不審だと感じたら、速やかに最寄りの消費生活相談窓口へ。
【関連記事】健康食品の送りつけ商法 今年度の相談急増96件 奈良県消費生活センター
【関連記事】高齢者のアダルトサイト相談が急増 ワンクリック請求に慌て 「被害解決する」業者も暗躍
【関連記事】消費者目線どこまで通じる?トクホとは違う「機能性表示食品」制度がスタート
【関連記事】【年金情報流出】「預金はいくら?」全国で不審電話 詐取目的か 警察庁、注意喚起
【関連記事】「脂肪の吸収を抑える」「体脂肪を減らす」などの食品表示、国の許可なくてもOK
(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)