殺処分ゼロへ 飼い主探す保護猫カフェ 生駒市の「Dear Cat」
高齢になった飼い主が飼えなくなったり捨てられた猫を保護し「里親」(飼い主)を探す保護猫カフェ「Dear Cat(ディアキャット)」(生駒市西松ケ丘)。県内では、殺処分される猫が年間約1500匹に上っている。代表の澤江奈緒子さん(29)は保護団体と連携し、これまで15匹の猫を里親とつないだ。「殺処分ゼロ」を目指し、地道な取り組みを続けていく。
■慎重に「里親」探し
「殺処分される猫を減らしたい」―。もともと猫カフェなどでの勤務経験がある澤江さんは、そんな思いから昨年10月、店をオープンさせた。店にいるのは、捨てられたり、飼い主が亡くなったりして保護された年齢や種類もさまざまな猫たち。常時15匹ほどが里親を探す間、ここで過ごしている。
利用代金は90分900円(1ドリンク付き)。運営に行政などによる補助などはなく、主に収入で猫の医療費や餌代を賄っている。
「ひどい目にあった猫に幸せになってほしい」と、里親に求める「条件」は厳格だ。完全室内飼い▽行き場がなくならないよう、一人暮らしではない人▽長く世話ができるよう、60歳以上だけの家庭ではない―など。条件を満たす場合は家庭訪問し、約1週間の「試験」を経て決定。これまでに15匹を里親とつなげてきた。
■「責任持って飼って」
環境省によると、殺処分される猫や犬は全国で約10万匹(平成26年度)。うち猫は約8万匹に上る。中和保健所動物愛護センターによると、27年に県内で殺処分された猫は約1470匹だった。
澤江さんの店や保護団体には連日、「猫を引きとって」などとの電話があるという。澤江さんは「責任を持って飼うためにも、去勢・避妊手術の大切さに関心を持ってほしい」と訴える。
猫は生後半年で出産可能で、1度に1~6匹ほど産む。子猫は手がかかることもあり、中和保健所動物愛護センターによると、昨年度の殺処分された猫の約75%は子猫だった。
店では感染症を防ぐため、必ずウイルス検査やワクチン接種など受けさせてから保護している。そのため、未接種の子猫は事前に約1カ月、「ミルクボランティア」に預け、店やボランティア団体「生駒市地域ネコ活動連絡協議会」が費用を負担し、ワクチン接種などさせている。
現在ボランティアは5人いるが、出産ラッシュで保護される子猫が後を絶たないため不足状態。店でも随時募集しており、澤江さんは「ボランティアが増えれば、殺処分される猫も減る」と話す。
■「殺処分ゼロ」へ
今年2月、店の近くに2匹のメス猫がゲージに入れられて捨てられていた。翌日訪れた飼い主は、「ペットショップで買ったが、家庭環境の変化で飼えなくなった」と説明。その後、引き取ることはなかった。
保護された猫は、「基本的に人間にひどいことをされた子が多いので、最初は触ることもできないことがほとんど」だという。この2匹も、当初は手がつけられない状態だった。実際、保護から1~2年たっても気軽に抱っこができない猫も少なくない。
澤江さんの目標は「殺処分される猫がゼロになること」。今後も、地道に活動を続けていくつもりだ。
「Dear Cat」の営業は平日午後1時~7時(土日祝は午前11時から)。問い合わせは同店(☎0743・89・2134)。ホームページはhttp://www.dear-cat.com/ (山﨑成葉)
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