外国人が後押し、34万8000人増の1414万人 昨年の奈良市観光客
昨年奈良市を訪れた観光客数は1414万人で、前年から34万8千人増加したことが、市のまとめでわかった。外国人観光客が前年比44・83%増の63万人と好調で、市は「ビザの緩和や免税の拡充が要因ではないか」としている。
市観光戦略課によると、昨年に奈良市を訪れた一般の観光客数は1261万4千人(前年比1・04%増)。修学旅行では89万9千人(同2・63%増)で、外国人も含めてすべての種別で増加した。
課題の観光宿泊者数も、一般で133万3千人(同7・67%増)、修学旅行で11万7千人(同13・59%増)、外国人で11万1千人(同48%増)といずれも増加。1人当たりの観光消費額をみると、宿泊客は2万5966円、日帰り客は3871円。これを基に奈良市内での観光消費額を算出すると約892億円となり、前年から20億円増加した。
日本政府観光局の調査では、全国での26年の外国人観光客数は1341万人で、前年比約29%の大幅増。特に東アジアや東南アジアからの観光客が増加傾向にあり、奈良市でも市観光案内所を訪れた外国人観光客の前年比増加率をみると、最も増えたのはフィリピン(2638人)、次いで中国(2万2659人)だった。
一方、外国人観光客が市内を訪問した際、観光案内所に立ち寄る割合は、ほとんどの国で1~3%だったが、スペインは20・9%と突出していた。市は「25、26年の『日本・スペイン交流400周年事業』の効果で、歴史的・伝統的なものへ興味を持つ人が増えたのでは」と分析。今後も海外向けの宣伝を強化するとしている。
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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)