サルにご用心!!、目を合わせるな! 住宅地に出没相次ぐ
安堵町や斑鳩町、王寺町の住宅街で11月上旬から、野生とみられるサルの目撃情報が相次いでいる。王寺町では5日、空き家の一室に侵入した1匹のサルを、猟友会のメンバーが駆除。現在サルによる被害は確認されていないが、各自治体は防災情報メールで、見かけても騒がない▽近づかない▽目を合わせない▽食べ物を見せない、与えない―と住民に注意を呼びかけている。
周辺でサルが最初に目撃されたのは4日、斑鳩町稲葉西と王寺町久度。いずれも王寺駅周辺に広がる住宅街だった。
王寺町久度では4日夕方、住宅街の空き家に壁に開いていた穴からサルが1匹侵入。目撃した近くの住民が穴に板をかぶせて閉じ込め、町などに通報。翌朝、町職員と猟友会のメンバーで捕獲を試みたが、サルが襲いかかろうとしたため、駆除した。
5日には、安堵町笠目の住宅街で午前9時ごろ、住民から通報を受けた町職員らが、民家の屋根を伝う2匹のサルを発見。約10人で捕獲を試みたが、大和郡山市との境界付近で見失ったという。
その後も、5日と6日に大和郡山市の市立昭和小学校付近で、斑鳩町神南地区では9日に、それぞれ1~2匹のサルがいるとの目撃情報が数件あったという。各自治体では注意喚起を行っているが、現時点では人や農作物の被害は確認されていないという。
各自治体などによると、毎年この時期に1~2匹のサルが住宅街に出没。今年目撃されているサルはいずれも大人とみられるという。
野生のサルに詳しい県猟友会吉野支部長の下中章義さん(64)によると、住宅街に出没する野生のサルは、集団行動するニホンザルではなく、ペットとして飼われた後に飼育放棄されたタイワンザルとの混血種が多い。人慣れしているのが特徴といい、「実りの秋はサルが柿や栗、みかんなどの食べ物を求めて長距離を移動する習性があり、人里に出てくる可能性も高くなる」と指摘。「女性や子供には襲いかかることもあるので、注意してほしい」としている。
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