人形芝居「阿波木偶箱まわし」の辻本さん、水木十五堂賞受賞
大和郡山市は、歴史や文化資料の収集などで社会に貢献した人物を表彰する「水木十五堂賞」の第4回受賞者に、木の人形で芝居をする徳島県の伝統芸能「阿波木偶(でこ)箱まわし」の継承に取り組む辻本一英さん(64)を選んだ。
辻本さんは徳島市出身。「芝原生活文化研究所」の資料室代表として長年、阿波木偶文化を研究し、関連資料を多数収集。芝居で用いる「阿波木偶の門付け用具」(163点)は平成21年、四国初の国登録有形民俗文化財になった。
同賞は、奈良の歴史や地誌などを幅広く研究し、「大和の生き字引」と呼ばれた収集家「水木要太郎」(雅号=十五堂)の功績にちなみ、平成24年に大和郡山市が創設。水木は愛媛県出身で、のちに大和郡山市へ移り住み、県尋常中学校(現・郡山高校)教諭や奈良女子高等師範学校(現・奈良女子大)教授を務めた。
賞の選考委員(委員長=千田稔・県立図書情報館長)は辻本さんについて「戦後、消滅しかけていた伝統芸能の復興、継承に大きく関わり、社会に貢献した」と評価。辻本さんは「収集した木偶人形などが福を運んでくれたのでしょうか。受賞の吉報に驚くとともに深く感謝しています」とコメントした。
授賞式は来年1月31日午後1時半から、やまと郡山城ホールで開催。辻本氏の講演会や、記念公演を予定している。7日から市公式ホームページ(http://www.city.yamatokoriyama.nara.jp/)上などで申し込みを受け付ける。先着900人。問い合わせは市政策企画課(☎0743・53・1151)。
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