天武天皇も出入りした? 古代の〝迎賓地〟飛鳥京跡苑池で門跡
飛鳥時代(7世紀)に造られた国内最古の宮廷庭園跡・飛鳥京跡苑池(明日香村)で、苑池に入るための門跡が初めて見つかり3日、橿原考古学研究所が発表した。天皇らが利用したとみられ、橿考研は「苑池の全体像を考える上で重要な成果」としている。
門跡は苑池を囲んだ東面大垣(塀)で見つかり、長さ10・8メートル、幅5・4メートル。方形の柱穴の一辺は最大約1・8メートルあった。この門では柱と柱の間の扉が取り付く部分が4つ(4間)あることも判明。門では出入り口部分が中心になるよう奇数間が一般的なことから、別の機能があったことも考えられるという。
飛鳥京跡苑池は天武天皇らが政治を行った飛鳥浄御原宮の西側にあった。これまでに2つの池や池の中に造られた島が出土。外国使節などを歓迎する供宴の場として利用されたとみられている。
木下正史・東京学芸大名誉教授(考古学)は「苑池は天皇の権威を示す施設でもあり、それにふさわしい立派な格式の高い門だったと思う。宮殿側から門に通じる特別な通路があり、天皇らがそれを使って苑池に出入りしたと考えられる」としている。
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