未盗掘・春日古墳の発掘調査 29年度以降に
2016年03月25日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
藤ノ木古墳(6世紀後半)と同時期の築造で未盗掘とされる春日古墳(斑鳩町法隆寺西)の調査検討委員会が24日、同町役場で開かれ、平成28年度は墳丘の気象、植物調査を行うことを決めた。発掘調査は29年度以降になる。
第2回目となるこの日の委員会では、発掘時に墳丘内部や出土品に与える影響を測るため事前に必要な調査について議論。28年度は墳丘内外の温湿度を通年観測する気象調査のほか、墳丘の植物調査の実施を決定。次回委員会で墳丘の内部を調べる物理探査の手法も決定するとした。
同古墳の発掘調査は、近接する藤ノ木古墳との比較研究などから周辺の歴史解明への手がかりになると期待されている。委員会終了後に会見した委員長の菅谷文則・橿原考古学研究所長は「全国の古墳調査のモデルケースを作る意気込みで、ていねいな調査をしたい」と話した。
【関連記事】
奈良・藤ノ木古墳の文様3Dプリンターで石膏複製 ゾウや鬼神、鳳凰くっきりと
3Dで輝く朱雀 キトラ古墳壁画から制作 奈良・明日香村で公開
内山永久寺や興福寺の仏具も確認、フェノロサも訪れた 宇陀・宗祐寺の調査
(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)