たとえば役所が倒壊したら…業務継続計画策定は奈良県内で8市町村のみ
14日で1カ月となる熊本地震を受け、災害時や緊急事態の際に早急に業務を復旧させるための方法や体制を定める「業務継続計画」(BCP)の重要性が高まっている。県は今年3月に策定したが、消防庁によると昨年12月時点でBCPを策定している県内の自治体は、大和郡山市▽五條市▽三宅町▽吉野町▽曽爾村▽御杖村▽明日香村▽十津川村の8市町村にとどまっている。国は全国の自治体に速やかな策定を求めており、県も市町村への働きかけを強める方針だ。
熊本地震では庁舎自体が損壊したため行政機能が滞った自治体があり、混乱を生んだ。道路や鉄道などの交通網や通信機器のマヒ、電気や水道などライフラインの断絶…。大地震などによる最悪の事態が起きたとき、優先的に行う業務を整理し、手順をまとめるBCPの策定は自治体にとって急務だ。
しかし、県内だけでなく全国的にも市町村のBCP策定はあまり進んでいない。消防庁の調査によると、昨年12月時点でBCPを作成している都道府県は89・4%だったが、市町村はわずか36・5%だった。
これを受け、国は災害対応へのノウハウが乏しい小規模市町村でも策定しやすいよう重要ポイントをまとめた「作成ガイド」を制作したほか、研修会などを通じて市町村を支援。早期のBCP策定や、策定した自治体に対し職員教育や訓練を行って実効性を高めるよう、通知を出している。
県では「震災編」と「新型インフルエンザなどへの対策編」の2つのBCPを策定。いずれも最大で4割程度の職員の参集が不可能になると想定し、少ない人員の中で優先するべき業務や業務開始目標時間などを定めた。
県防災統括室の担当者は「いざというとき、行政機能を維持するためには庁舎自体の安全性というハード面だけでなく、職員がどう動けばいいのか手順を理解して対応できるソフト面の準備は最も大切だ」と指摘。「市町村の策定を積極的に支援していきたい」としている。
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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)



































