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今後の開発に影響も イオンの桜井出店計画断念に18億円発掘調査費の壁


 桜井市の中和幹線南側の民有地(約7・4ヘクタール)への商業施設出店を断念したイオンリテール(本社・千葉市)。理由の一つは、高額な発掘調査費だった。だが、この土地が弥生時代の大集落跡・大福遺跡にかかり、事業者負担の発掘調査費が高額になることは、市関係者は当初からイオン側に指摘していた。

イオンが出店を予定していた中和幹線南側の民有地

イオンが出店を予定していた中和幹線南側の民有地

 大福遺跡は市西部に広がる遺跡で、橿原市側の坪井遺跡と一体と考えられ、坪井・大福遺跡とも呼ばれる。弥生時代を中心とした集落跡で、銅鐸や国内最古とみられる木製仮面、農耕具、炭化米、武具類など多くの貴重な遺物が出土している。

 そうした中、市では5年前から企業誘致に備え、埋蔵文化財がある現場の情報を内部で共有。イオンとの交渉でも当初から、「発掘調査費は高額になる」と伝えていたという。一昨年には現場の試掘調査も実施し、複雑な弥生時代の遺構があることを改めて確認していた。

 開発に伴う発掘調査費は、開発事業者負担が原則。遺構が複雑になればなるほど、調査に日数がかかり、費用もかさむ。現場は弥生時代の集落がある環濠内で、そうした場所を数万平方メートル発掘する調査は過去に例がなく、実現すれば「前代未聞の調査」になるはずだった。当初見積もられた18億円という発掘調査費は、県内で高額とされるイオンモール大和郡山(大和郡山市)建設の際の調査費をはるかに上回るという。

 橿原市側の坪井遺跡がある中和幹線沿いの地域でも住宅開発の計画があったが、発掘調査費が高額になるため断念されたといい、現在は地下遺構に影響を与えないような平屋の商業施設が造られている。イオン側も桜井市との交渉を通じて状況を理解し、プランを変える姿勢をみせていたが、最終的に断念したという。

 桜井市は商業施設出店による雇用や市税収入増加を期待していただけに、当惑を隠せない。一方、関連デベロッパーによる開発に期待しており、「今後も地元を支援しながら、約7・4ヘクタールの一体開発を求めていきたい」としている。

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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)

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